2025年12月05日
こんにちは!西千葉駅直結の歯医者、西千葉歯科・矯正歯科、受付スタッフです🎀
「歯肉炎」と「歯周病」という言葉を耳にしたことがある方は多いと思います❕どちらも歯ぐきの病気ですが、実は進行度や治療の難しさに大きな違いがあります😮今回は、歯肉炎とは何か、そして歯周病との違いについてお話します🥺

🦷歯肉炎とは?🦷
歯と歯茎の境目にプラーク(歯垢)が溜まることで起こる歯茎の炎症です🔥赤く腫れたり、歯磨きの際などに出血したりするのが主な特徴です。この段階であれば、丁寧な歯磨きとセルフケアで改善することが可能です。
主な特徴
・症状…歯茎の痛み、腫れ、歯磨き時や硬いものを食べたときの出血。歯茎がむずがゆく感じることもあります。
・原因…主に歯磨き不足などによるプラークの蓄積です。プラーク中の歯周病菌が毒素を出し、炎症を引き起こします。
・段階…歯周病の初期段階にあたります。歯茎の炎症が進行すると、歯を支える歯槽骨が溶け始める「歯周炎」へと移行します。
・対処法…丁寧なブラッシングやデンタルフロスなどのセルフケアで、プラークをしっかり除去することで改善が期待できます。症状が続く場合は、歯科医院での専門的なクリーニングが有効です。
🦷歯周病とは?🦷
歯周病原菌の感染によって歯茎や歯を支える骨が破壊される病気です。初期は自覚症状が少なく、気づかないうちに進行するため「サイレント・ディジーズ(静かなる病気)」とも呼ばれます。歯茎の腫れや出血から始まり、進行すると歯がグラグラして抜け落ちる原因にもなります😨
主な特徴
・原因…歯と歯肉の境目にプラークがたまり、そこにいる細菌が引き起こす炎症です。
・初期症状…歯肉の縁が赤くなったり腫れる、歯磨き時に出血する、口臭がする、朝起きた時に口の中がネバネバする
・進行した場合の症状…歯周ポケット(歯と歯肉の溝)が深くなる、歯槽骨が溶け始める、膿が出る、歯がグラグラして動き始める、歯と歯の間に隙間ができる、硬いものが噛みにくくなる
・原因
プラーク:歯の磨き残しによって歯周ポケットに溜まる細菌の塊。歯垢の細菌が毒素を出し、歯ぐきに炎症を起こします。
歯石:歯垢を放置すると硬くなり、歯石になります。歯石は歯磨きでは落とせず、歯ぐきを刺激して歯周病を進行させます。
・対処法…歯科医院で歯石や歯垢の除去、ブラッシング指導など正しいセルフケア方法の習得
🦷歯肉炎と歯周病の違い🦷
- 炎症の範囲
- 歯肉炎:歯茎(歯肉)にのみに溜まります。
- 歯周病:歯茎の炎症が進行し、歯を支える歯槽骨や歯根膜などの歯周組織にまで広がった状態です。
- 治療の難易度
- 歯肉炎:歯磨き粉などでのセルフケアや歯科医院での専門的なクリーニングで改善が見込めます。
- 歯周病:歯科衛生士のスケーリング・ループトレーニングで歯石や歯垢を除去します。症状によっては、外科的な手術が必要になる場合があります。
- 症状の進行
- 歯肉炎:出血や腫れが中心です。
- 歯周病:歯の動揺、膿、口臭、最終的には歯の喪失もありえます。
🦷予防とケアのポイント🦷
歯肉炎の予防とケアは、丁寧な歯磨きと歯間清掃で歯垢を除去し、歯科医院での定期的なプロフェッショナルケアで歯石を取り除くことが重要です❕
毎日のセルフケア
①ブラッシングのポイント
・1日2回以上、食後や就寝前に磨きましょう。
・毛先を歯と歯茎の境目に45度くらいに当て、小刻みに優しく動かして磨きます。
・歯茎から出血しても、力を入れすぎずに磨き続けることが大切です。
②歯間清掃の重要性
・歯ブラシで届かない歯と歯の間は、デンタルフロスや歯間ブラシを使って丁寧に清掃しましょう。
③歯ブラシ選び方と交換
・炎症がある場合は、柔らかめの歯ブラシを選びましょう。
・毛先が広がったら、少なくとも3か月に1回は交換しましょう。1か月ごとに変えられるとよりよいでしょう。
④補助的なケア
・ブラッシングを補助する目的で、殺菌効果のあるマウスウォッシュを併用するのも良いでしょう。ただし、マウスウォッシュだけではプラークは除去できません。
歯科医院でのケアと定期検診
①定期的な歯科検診
・3か月に一度など定期的に歯科医院を受診し、プロフェッショナルクリーニング(歯石除去など)を受けましょう。
・自分では磨けていない部分を歯科衛生士にチェックしてもらい、正しいケア方法の指導を受けましょう。
生活習慣の改善
①食生活
・歯や歯茎を強くするために、カルシウムやたんぱく質をバランスよく摂りましょう。
・ビタミンCやナイアシンが不足すると、歯茎の出血や炎症を起こしやすくなるため、野菜や果物もしっかり摂りましょう。
②その他
・禁煙をしましょう。
・十分な睡眠、過度な運動、ストレス解消など、生活習慣全体を整えましょう。
まとめ
歯肉炎は歯周病の前段階であり、早期にケアすれば健康な歯ぐきに戻すことができます。しかし、放置すると歯周病へ進行し、歯を失うリスクが高まります。歯ぐきの腫れや出血を感じたら、ぜひ早めに歯科医院でチェックを受けてくださいね🦷💕
参考文献
- 実験的歯肉炎に関する研究(Sekino S. Experimental Gingivitis in Man, 日本顎咬合学会誌)
- 山崎和久「歯周病と非感染性疾患・慢性疾患との関連」日本臨床歯周病学会誌
- 城里町歯科医師会「歯肉炎、歯周病のメカニズム」健康コラム